吹田市の漢方薬局(大阪府)

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不眠の改善に、おすすめの漢方薬のご紹介 

漢方コラム

大阪府吹田市の漢方薬局、田村漢方薬局です。 

前回、不眠症のための睡眠薬は「依存性がある」「服用量が増える」など怖いイメージをお持ちの方も多いため、一般的な西洋薬の睡眠薬と漢方薬の違いをご説明させていただきました。 

記事:不眠症のお悩み、漢方で眠れる体を目指しませんか

今回は、 不眠症改善におすすめの具体的な漢方薬を一部ご紹介させていただきます。 

<酸棗仁湯(さんそうにんとう>

酸棗仁湯(さんそうにんとう)は、「心を休ませ、睡眠の質を整える」漢方で、心身が疲労している場合の不眠によく使用されます。 

主薬は酸棗仁(サンソウニン)でできており、心血を補い、「安心させる」「眠りを整える」働きがあると考えられています。 

西洋薬とは違い、直接、神経をブロックするのではなく、“心と睡眠のバランス”を整えることで、眠るべきときに眠りやすく、起きるべきときに起きやすい状態を目指す漢方です。

<帰脾湯(きひとう)> 

帰脾湯(きひとう)は、心が疲れ、東洋医学でいう「脾(ひ)」が弱り眠れない状態に適しています。 

・脾(ひ)とは?

脾臓(ひぞう)自体ではなく、消化吸収機能全体を指し、エネルギーや栄養を運び、血を漏れでないようにする働きを指します。 

帰脾湯(きひとう)は、重い悩みやストレスが脾の働きを乱し、それが自律神経を乱して不眠につながった場合、特に、不眠以外にも食欲減退や貧血、胃腸の弱りがみられる方に適している漢方です。 

<抑肝散(よくかんさん)>

抑肝散(よくかんさん)は、イライラや不眠、夜泣き、歯ぎしり、更年期障害などによく使われる漢方です。興奮がコントロールできず、上(頭の中)が鎮められずに眠れないような状態に使用されます。 

「肝臓」は西洋医学的に見ても、下の小腸から吸い上げた栄養分を分解合成して、上の心臓に送る、下から上への流れを持った内臓です。 

昔の人は、「興奮状態」とはこの上向きが過剰になった状態であるということに気付き、眠れる人は、この肝臓でしっかり血を蓄える事が出来ていると考えました。 

一方、眠れない人は蓄えることができずに血が上に上がり、目が充血したり、脳が興奮したりすると考えたようです。 

この漢方は、「肝を抑制する」作用を持っているため、しっかり肝臓で血を蓄え(蔵血)、頭に余分な血液を突き上げさせずに、眠れる体を作ると言う考えで構成されている漢方です。 

<竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう)>

竹筎温胆湯は風邪症状や咳やたんなどにも使用される漢方薬です。 

体の中の水分は流れてこそ役に立ちます。 

流れが悪いと、いらない水分があちこちに溜まり、体に悪さをすることがあります。その水分が長く滞ると「湿邪(しつじゃ)」と呼ばれ、さらに長く滞ると痰のような状態になると考えられています。 

風邪の時の痰のように、体の中にも滞った水分ができてしまうというイメージです。 

そしてその滞っている場所がどこかで、出てくる症状や使う薬が変わります。 

不眠に悩む人で、「竹筎温胆湯」が適している人は、頭や胸のあたりに痰が出やすく、水分が胃の中でたまっているような方、それが心身をみだし、不眠となっているような方です。特に胃腸が弱く、胃の中に水分がたまりやすい、胃がちゃぽちゃぽと鳴る感じがする、よく痰が出る人に向いています。 

不眠の体質改善におすすめの漢方薬を一部ご紹介させていただきましたが、不眠の原因や体質によって適した漢方は異なります。 

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